活動報告

2021年

青森市役所の窓口職員に意思疎通に関する研修を行いました。(2020年12月~2021年3月)

コロナ禍のなかでも、多くの方々に、私たちの子どものコミュニケーションの様子や意思伝達の手段について伝える機会をいただきました。

「重症心身障害児者」は、重度の肢体不自由と重度の知的障害があります。言葉でコミュニケーションをとることができず意思疎通は難しいのですが、身振りや手振り、表情などで訴えています。

「理解できないだろう」と決めつけず、普通に話しかけてもらえると嬉しいです。うまくいかないときも多いですが、笑顔などで返してくれますので、本人なりに一生懸命に訴えているという事を感じ取って欲しいと思います。

青森県立美術館で「ありのまま美術展」が開催されました。(2021年2月)

「青森ありのままの表現展」が令和3年2月13日~20日、青森市の県立美術館コミュニティーギャラリーで開催されました。

「ありのままの表現展」は、青森県内の障害のある人たちが制作した芸術作品を募集した公募展です。子どもから80歳台の大人まで、180点近くの独創的な作品が展示されました。

ギャラリーには「守る会」会員の作品も展示され、刺しゅうや書の作品、視線入力装置で描かれた絵画などに、一つ一つ表彰名やコメントがつけられました。

表現展を鑑賞した会員からは、「私も作ってみたい。」「好きなことがあるって幸せ!」「工夫しだいでいろいろなことができるんですね。」「多くのみなさんと繋がることで、子どもの無限の可能性が引きだされています。」「作品一つ一つに費やす時間こそ生きる!の表現だと思いました。」など、感動のコメントが寄せられました。

2020年

医療的ケア児を多職種で支援するコンサルテーションチームができました。

青森県では医療的ケア児が安心して生活できるための環境整備を目的として、令和2年度から「医療的ケア児支援多職種コンサルテーションチーム」が活動を開始しました。

このコンサルテーションチームは、青森県内で医療的ケア児支援に詳しい医師、看護師、相談支援専門員、MSW(医療ソーシャルワーカー)、保健師、養護教諭などの多職種に対して必要に応じてチームメンバーを参集し、アウトリーチによる支援を行う県の重点事業です。

活動例としては、NICU等からの在宅移行に際しての地域連携体制の確立支援、初めて医療的ケア児を預かる保育園や放課後デイサービスへの支援、高齢者の胃ろうの管理はできるが、気管切開をしている医療的ケア児への対応は初めてという地域の訪問看護師への支援や、その他にも特別支援学校内での医療的ケア児に関する相談、成人期への移行期支援など、多岐にわたります。

支援者の立場に立ち、時には「不安感」に寄り添うことが「顔の見える関係」の第一歩になります。

コンサルテーションチーム活動でも「支援者への支援」を基本とし、現場へのアウトリーチ機能による「支援者への支援」を通じて支援の輪を拡げることが、結果として医療的ケア児とそのご家族への支援の充実につながると考えて活動しているところです。

下北地域に「一般社団法人りあん」が誕生しました。

むつ下北地域で活動してきた「輪いどの会」(重症心身障害児者の親の会)がステップアップし、一般社団法人「りあん」という形で地域活動を広げていくことなりました。

フランス語で「絆」の意味をもつ「りあん」は、人とつながり、地域とつながり、子どもたちが楽しくいきいきと暮らしていけるようにと思いを込めました。

活動の柱として、学校卒業後も学び続けられる場、(仮称)輪いどカレッジ「虹色のたね」を構想しています。

・美術、書道、音楽などを通したものづくりから生まれる自己表現。
・視線入力やiPadを活用したコミュニケーション手段の獲得。
表現の発信が難しいと思われている子どもたちも伝えたいことはきっとある、それを形にする活動。
・体がリラックスする体操やマッサージ。
・外出、買い物、リフレッシュを目的とした社会的な活動。

青森県で意思疎通の促進及び手話言語条例が制定・施行となりました。

青森県では、3月に「青森県障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する条例」、7月には「青森県手話言語条例」が公布・施行となりました。

このなかで、意思を伝えるための重要な手段の一つとして「手話」が盛り込まれた他、 「守る会」からの提案を踏まえて 「身振り・手振り・表情」 などの活用が青森県と青森市の条例文に明記されました。

2019年

「交流セミナーin平川」に32名が参加しました。(2019年9月)

今年度は9月28日(土)~29日(日)に「南田温泉ホテルアップルランド」で開催しました。

参加者は8家族、中学生を含むボランティアとスタッフ合わせて総勢32名でした。

今回の「交流セミナー」は、「社会福祉法人 全国重症心身障害児(者)を守る会」の補助事業で、運営は西分会が担当しました。

県内各地で医療的ケア児家族交流会を開催しました。

昨年度に引続き、「医療的ケア児家族交流会」が青森県内の3ヵ所で開催されました。そのうち八戸市と弘前市では、青森県の委託事業(令和元年度青森県医療的ケア児家族交流支援事業)として交流会が開催され、青森市については守る会独自の事業として実施しました。

三八地域(八戸市中心)と津軽地域(弘前市中心)では、「医療的ケア児支援体制検討会議」が新たに発足しており、三八地域では守る会理事の中川原、津軽地域では同じく理事の平山が委員として参画しています。

家族交流会は、医療・療育・福祉・家族などの運営スタッフ10名が中心となって企画・運営を行ったほか、それぞれの会場には守る会の会員が多数協力・参加しました。

2018年

賛助会員交流会が青森市で開催されました。(2018年10月)

青森県守る会は、親・家族の立場の「会員」だけでなく、会に賛同する多くの「賛助会員」が活動を支えています。学校教員や医療・福祉関係者、行政担当者や一般市民など職種も立場も様々です。

この賛助会員のつながりを、さらに強め、大きく広げていこうと、平成30年10月28日(日)、「ラ・プラス青い森」(青森市)を会場に「賛助会員交流会」(「平成30年度支部活動活性化支援事業」)が開催されました。

当日は賛助会員12名を含む25名の参加者が集いました。

医療的ケア児の家族交流会を県内各地で開催しました。(2018年10月)

青森県守る会では、青森県から「平成30年度青森県医療的ケア児家族交流支援事業」の委託を受け、「医療的ケア児交流会 遊ぼう!話そう!」を2回にわたって開催しました。

今回の企画運営では、当事者の家族の意見や要望を踏まえながら、医療・教育・領域・福祉の各分野のスタッフに協力していただきました。

運営スタッフとして「守る会」の3名に加えて、あすなろ療育福祉センター・青森第一養護学校・県立中央病院・音楽療法士の協力者計10名が企画と準備にあたりました。

第1回目は10月20日に音楽療法を、第2回はフリートークとクリスマス会を行いました。

県内には医療的ケアを必要とする子供たちの受け入れ先が極端に少ない現状があります。まずは家族や当事者と直接接し、実情や願いを聞き取ることの大切さをあらためて感じました。

「交流セミナーin八戸」に8家族20名が参加しました。(2018年9月)

9月29日~30日に会場 グランドサンピア八戸で、毎年恒例で行われている守る会の交流セミナー(「青森県集団指導療育キャンプ」)を開催しました。

今回は東分会が中心に運営を行いました。初日はタッチセラピー研修や温泉、夕食交流会を楽しみました。

二日目は親子それぞれの時間を過ごしました。親同士は語り合う時間、子世代はエアトランポリンやスカイバルーンを使って揺れや運動を楽しみました。

2017年

「交流キャンプin平川」に50名が参加しました。(2017年11月)

11月11日(土)・12日(日)、南田温泉アップルランド(平川市)で、恒例の交流キャンプ(「青森県集団指導療育キャンプ」)が開催されました。

当日は県内から11家族、ボランティア、スタッフ合わせて総勢50名の参加がありました。

東北ブロック大会を八戸市で開催。200名以上が参加しました。(2017年9月)

第21回東北ブロック大会(青森大会)が、平成29年9月2日(土)~3日(日)の両日、青森県八戸市「グランドサンピア八戸」で開催されました。

県知事や八戸市長をはじめ多くのご来賓や会員・関係者合わせて200名を超える参加者が東北各地から集まり、熱気あふれる充実した大会となりました。

2016年

「交流キャンプinむつ」に53名が参加しました。(2016年11月)

毎年、守る会会員の交流と研修を兼ねた宿泊行事として実施ている「集団指導療育キャンプ」(公益財団法人「JKA」の補助事業)が11月19~20日の二日間、むつグランドホテル(むつ市)にて開催されました。

県内から9家族が参加した他、賛助会員やボランティアを含め、総勢53名が集い、交流や研修を行いました。

全国大会を青森市で開催。950名が学びました。(2016年6月)

平成28年6月18日(土)・19日(日)の二日間、青森市のホテル青森とリンクステーションホール青森(青森市文化会館)を会場に「第53回重症身心障害児・者を守る全国大会」が開催されました。950名を超える参加者が全国各地から集まりました。

一日目は、行政報告と分科会、懇親会、二日目は、「みんなで語ろう」と式典を行いました。

スタッフは笑顔とあたたかいおもてなしをこころがけ、元気に声を掛け合い、全国の方々をお迎えしました。

2013年

H25 交流セミナーin青森

毎年県内の会員・賛助会員の交流と研修を目的に、宿泊を伴う「交流セミナー」を実施しています。

今年は、8月に青森市の浅虫温泉で行われました。

中高生や大学生のボランティアのみなさんといっしょにバレエや声楽の鑑賞をしたり、AEDの研修をしたり、親も子も元気いっぱい、笑顔いっぱいの二日間でした。

(本事業は、「全国重症児(者)を守る会」H26支部活動活性化支援事業、交流キャンプの一環として実施されています)

2012年

就学猶予・免除者の就学が実現しました!

2012年4月、青森県内の2つの養護学校で、就学猶予・免除により義務教育を受けてこなかった50歳~60歳台の3名の方の就学が実現しました。現在も、養護学校の受け入れ状況に応じて、毎年数名の方の就学が続いています。

かつて、障がいの重い方の多くは、学校教育の条件が整わず、「就学猶予、免除」を選択せざるを得なかった時代が長く続きました。現在も、義務教育を受けられないまま、通常の学齢を超え高齢になった方が、青森県にも多数おられます。

何歳になっても、どんなに障がいが重くても、義務教育を希望する方に学校教育の門戸を開きたい・・。

私たちの会では、この学齢超過者の問題を含め、教育の拡充に向けて、県と協議を続け、多くの関係者の努力により、就学が実現しました。

対象者への周知や義務教育の年数、高等部への移行など課題は多いのですが、これからも会として就学を希望する方の支援をしていきたいと思います。